エンペラが Exeter に到着したのはなんと第1セット開始の5分前、駆け込みセーフでした。
湘南の裏道の鬼エンペラも葉山となると勝手が違い、渋滞で思いのほか時間がかかってしまった
のです。日曜だったもんな、今度からもうちょっとリサーチしてこよっと。
しかし、L5を持って並んだ二人を実際に見ると、なかなか壮観です。
やっぱり、とても他人同士には見えません。しかも今回はアンプまで同じAER BINGO!
というわけで、いよいよタンジェリン・ブラザースのライブが始まりました。 ■第1セット
1. Straight No Chaser
いまや息もぴったりあった二人のブルースはすばらしい。
いつものように管理人さんのリードギター(って言っていいのかな、ジャズの場合・・)に
杉本さんのコードバッキングでスタート。管理人さんのジャズブルースはもちろんいつもの
ようにいうことなしで最高ですが、杉本さんのバッキングもカラフルでかっこいい!
キザミといい、低音弦でのウォーキングといい、目を、耳を奪われてしまいます。
1曲目ということで、管理人さんはリードをとりながら時々、後ろに置いてあるアンプの
音量やトーンを調整します。それもいったん弾くのをやめて・・・。
あれあれ、演奏はどうなる!? しかし、かなりのインターバルがあるにもかかわらず、
フレーズ的には全然問題なし。私がギターをコピーしたとするなら、この間の休符もそのまま
コピーしちゃうでしょうね。それほど自然なんです。やっぱりプロはすごいや。
そして、管理人さんと交替してソロにまわった杉本さんもさすがに楽しいソロを聴かせて
くれます。杉本さんはジャズでもまったくかまわず(?)チョーキングを多用して繰り出します。
音色もそうですが、演奏にも決まり事にとらわれない、風通しのいい気持ちよさがある人ですね。
またビブラートも独特で、感じからいったらジャンゴ・ラインハルトっぽいのですが、
それ以上に、アントン・カラスのチター(第三の男ね)の音色を思わせるビブラートです。
ところで、チターって実際はどんな楽器? 見たことはないんですが・・・。
2. The Girl from Ipanema
これまたすばらしいコンビネーション。二人の独特のトーン、フレーズアプローチの違いを
聴き比べて楽しみました。あくまで太く暖かい管理人さんの親指奏法。
かたや杉本さんの芯のつまった(締まった)、少しフェイズアウトしたような鋭いトーン・・・。
同じように指弾きで(杉本さんはメロディ弾きは、おもに親指と人指し指の二本でピック弾き
のアップダウンのような弾き方をしています)、同じフロントピックアップを使った演奏でも
個性の違いがこれほどまで出るものなんですね。
(ネック寄りのソフトな音色が出る方のマイクがフロントピックアップ。2つ付いているマイク
のどちらを使っているかは、切り換えスイッチの向きで分かるのです)
3. My One and Only Love
京都で岡本さんのテナーサックスのバッキングで聴かせてくれたこのナンバー。
なるほど、ここまで歌いきる演奏力があってこそ出来るバッキングのリリカルさだったんだな。
4. Breezin'
わ〜お、この曲が聴けるとは! 前回は「マスカレード」をやってくれた二人でしたが、
ベンソンの同じアルバムのタイトル曲ときた。 世代は違っても(失礼!)二人はベンソン仲間
なんですね(何だそれは?)。
■第2セット
1. House of The Rising Sun
「何かリクエストあったらやるよ」と管理人さん。
「ベンチャーズをジャズでやるってのも面白いですよね?」と杉本さん。
「ぼく、ベンチャーズだったら結構コアなのも弾けますよ。ドライビング・ギターとか」
と言いながら、サワリ弾きする杉本さんに、「ドライビング・ギターじゃジャズにしようが
ないでしょ?『朝日の当たる家』をブルージーにやってもらえませんか?」とエンペラ。
ということで始まった演奏ですが、イントロのアルペジオを杉本さんが弾き始めた途端に
管理人さんのリードももろベンチャーズスタイルになってしまいました。
あの〜、打ち合わせはどうなったんですか?
この日、Exeterには外人のお客が一杯いたのですが、このイントロが鳴り出した途端、
「ワ〜オ!」と嬌声が上がりました。まいっか、ウケてるから。
2. Blue Bossa
エンペラと青江会長はこの前日、一緒にライブに出演していたのですが、その話をしていて
やってくれることになった曲。この曲は前日青江さんがギターを弾いたんです。
う〜ん、いい口直し(ごめんなさい!冗談です)。
3. Tangerine Blues (C Jam Blues)
無題ブルースから初めて、いつのまにか「C Jam Blues」(Bbだったけど・・)になり、
ソロを弾く管理人さんに、杉本さんが次々に転調を仕掛けて遊びます。
管理人さんは苦笑しながらも、いともたやすくそれに合わせていきます。
杉本さん、本当に楽しそう。「ねぇ、お兄ちゃん次はこう弾いて!これは出来る?」
という、いたずらっ子の弟みたいです。
4. Tears in Heaven
修三さんリクエストのこの曲のイントロで外人さんが口笛を吹きました。
色っぽいお姉さんを見たときに吹く吹き方です。クラプトン、人気あるな〜。恐るべし。
テーマは管理人さん、サビから杉本さんが弾くという、前回と同じ展開。
5. Wonderful Tonight
この曲でも外人から「オーウ!」の声が。
杉本さんのリードが先行し、2番が管理人さんのリードという構成ですが、前回も
そうだったんですが管理人さん、どうもこの曲をよく知らないみたい。
杉本さんが弾いているのを聴いておき、自分の番までに雰囲気をつかんで弾いてるんですね。
でも、1回聴いただけでは完全には憶えきれない。でどうするかというと、コード進行から
メロディを推測してあてずっぽうに弾くんですね。ですが、それだと当然メロデイラインが
違ってくる可能性があるので、危ないところはわざとメロディをフェイクして崩しているように
見せかけるという高等テクニックを使うわけです。管理人さん、インチキ上手い!
6. St. Thomas
なんたってジャズ・ナイトですからね。クラプトンばかり続いたんじゃいかんということで
エンペラがリクエストしました。出来はお分かりでしょう、京都でも凄かったものね!
■第3セット
1. Take The "A" Train
この曲はエンペラがこの前から萩谷師匠にバッキングパターンのセオリーを教えていただいて
いる課題曲ですね。ぜひ模範演奏を、ということでまたまたリクエストさせていただきました。
師匠達は「ピアノのイントロどうやったっけ?」などと打ち合わせながら、演奏を開始します。
ん?それは違うよ!いくら師匠達でもそのイントロは変!「ミーソ#ファ#」じゃAトレインに
なりません。 しょうがないな、萩谷君、杉本君、エンペラ先生が教えてあげます。
Caugを分解した「ミードソ#、ミードソ#ソ#(E C G#)」と弾かなくては。ドとソ#は最後
まで鳴りつづけるのがいいのはいうまでもありません。
途中、神業のような素晴らしい演奏を繰り広げながらも、また「ミーソ#ファ#」で終わる
しょうがない萩谷君達でした・・・・。
2. I'll Be There
マイケル・ジャクソンの愛らしいヒット・チューンを杉本さんがじつにいいムードで歌い上げ
ます。次はこのラインで映画『ウィラード』のテーマ曲、「ベン」を弾いてもらいたいな。
ねっ、ういさん!
3. Mo' Better Blues
この曲は前回来れなかった修三さんにぜひ聴いてもらいたいと思ったエンペラのリクエスト。
私、このての曲大好き。コード展開だけでいっちゃいそう。
そうだ、管理人さん、今度CD-ROMに入っている曲で「ふるえて眠れ」がありますよね。
ぜひ今度、ライブでリクエストしたいのですが。ムードとしては「モ・ベター・ブルース」
に通じるところがあると思います。南部っぽい曲調で。
4. Europa
このあたりの時間になると、日曜の夜ということもあり(?)、清柳会関係以外のお客は
帰ってしまい、貸し切り状態。リクエストにはなんでも応えてもらえそうだったんですが、
私はすでにリクエストしすぎ。申し訳ないので、RYOさんにふったら、この曲がでてきました。
しかし、今回はコード譜面も何も用意がなかったため、杉本さんは弾きながら、「この次、
コードはどうなるんでしたっけ?」などとエンペラに話しかけてきます。
2コード循環での管理人さんのソロのあと、杉本さんがアドリブソロを引き継ぎ、ライトハンド
奏法ほかいろんな技を繰り出しますが、「このあと、エンペラさんにタッチしちゃおかな?」
などと恐ろしいことを言ってる! 杉本さん、10年後ね・・・・。
5. Slow Blues (Now The Time)
最後はスローブルースで締め。モチーフはチャーリー・パーカーの「ナウ・ザ・タイム」
今度は転調はありませんでしたが、管理人さんはテーマをいろんなハーモナイズで彩り
楽しませてくれます。う〜ん、これで終わっちゃうのか。もっといつまでも聴いていたいな・・・。 |