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昨年の11月と12月の伊東ゆかりさんのディナーショーは、宮川組のセレクト
メンバーからなる上柴はじめカルテットがバックをつけていると聞いたとき、
聴きに行ってみたかったんです。でも、なにせ川越、静岡と遠かったし、
それにディナーショーってえらく高いんですよね?
ということでこの組み合わせの演奏を聴くのはちょっと諦めていたんですが、
なんと今度は渋谷のライブハウスで、しかも2日間連続でやるということ!
これはぜひとも行かなくちゃ・・・。
しかし、よくよく考えてみるとこれはとても異色の組み合わせ。
いったいどんなライブになるんでしょう?
(だからこそ興味があったんですけどね・・・)
宮川組はもちろん、歌謡曲からラテン、ポップスまで、なんでもやるけど
やっぱりバンドスタイルの基本はジャズですよね?
でも、伊東ゆかりさんにはあまりジャズのイメージがないんですよね。
宮川組のピーナッツコーナーのような展開(ややオールディーズ)になるのか?
しかしながら伊東ゆかりさんのイメージは、そんなにオールディーズポップス
でもないと思うんですよ・・。
当時の三人娘では中尾ミエあたりはバリバリオールディーズ派ですが、
ゆかりさんはしいて言えば、サンレモ派? ジリオラ・チンクェッティとか、
ミーナとかのカバーがお得意だった気がします。
そうそう、「ミュージック・フェア」あたりに出演しているととっても
さまになる感じ。
でも、JZ Bratってジャズのライブハウスですよね?
やっぱりジャズに転向しているのかな? ともかく行って確認してみましょう。
(管理人さんが例の「辛い別れ」を調べていたとき、私はてっきりゆかりさん用
ナンバーなのかと勘違いしていましたが、あの曲も彼女に合いそうですね?)
というわけで、渋谷はセルリアンタワー、東急ホテルのあるビルの2階にある
JZ Bratに着いてみると、さすがにお洒落なロケーション。
やっぱり、ディナーショーに近い雰囲気も感じられるゴージャスさです。
と、ふと前方を見ると、ひときわゴージャスな男性の姿が・・・!
「いや〜、ジャズではないがこういうのもいいね!
『ボーイハント』が最高だったよ!」
と言いながら、入れ替え制の第1セットから帰ってきたのは青江会長でした。
コニー・フランシスの『ボーイハント/渚のデイト』を歌ったのね?
ということはやはりオールディーズ路線なのか?
ともかくも、やはり面白いらしい。なんとなくこちらもウキウキしてきて、入口
で売っていた伊東ゆかりさんのサイン入りCDを、曲目も確かめずに購入した。
「萩谷さんのギターが入っているアルバムですよね?」
という確認だけはちゃんとしましたが。
(管理人さん参加は2トラックだけだった・・・!)
1. イッツ・ビーン・ア・ロング・ロング・タイム
第2セットの開始時間に、管理人さんをはじめとして上芝カルテットの
面々がステージに上がってきます。管理人さんのギターはお馴染みL5、
伊藤さんはミュージックマンの5弦ベース、市原さんはグレッチのドラム
セット。上柴さんのピアノは・・・メーカー名が席からは確認できず、
とにかくグランドピアノ・・・。全員椅子に腰掛けての演奏になります。
あらら、管理人さんは脚が長いものだから(ズボンが短い・・?)、
また裾からナマ脚がのぞいてますよ、サービスしすぎ!座って演奏の時は
長めのズボンかソックスにしましょう。
と、いきなりゆかりさんの歌が聞こえてきます。でも、姿は見えない。
日本語で「おひさしぶりね」のバースからの歌い出し。振り返ると2階席の
後ろのほうから歌いながらの登場です。いやー、さすがの演出。
曲は古いジャズ・スタンダードですが、ゆかりさんの素直な歌い方は日本語
ということもあり、ジャズというよりはミュージカルの登場シーンのよう。
間奏は我らが管理人さんですが、8小節だけのソロというあっさりとした
もの。でも、手堅いジャジーさは折り紙付きです。
2番の歌詞は英語に変わりますが、雰囲気は同じでフェイクのない、メロディ
を大事にした歌唱になっています。
2. 恋のしずく
このゆかりさんの大ヒット曲はボサノバのアレンジで。
でも、どんなにアレンジが変わろうとゆかりさんは伊東ゆかりそのもの。
ことさら気怠くなるわけでも、ひねくるわけでもない。
でもこのアレンジを聴いて、このチームの狙いがわかりました。
ゆかりさんは自分の持ち歌をジャズや今風(?)のニューバージョンで歌い
たいんだ。ちょうど最近、井上陽水がそうしているように・・。
でも、ゆかりさんの歌手としての感性がどうしてもむやみにフェイクしたり
する方向に向かわせないんでしょう。
こうした彼女の感性はちょうどこの曲がヒットしていた当時、かなりプラス
に作用していたと思います。考えてみればこの曲も、「小指の想い出」も
歌詞としてはかなり直截な艶歌(エロ歌)路線。あの時代やけに量産されて
いた印象のこの路線は、あまりに歌い手がのめり込みすぎると聴き手のほう
が引いてしまうものです。あくまでもソフトなエロでなくては大衆を掴めな
かった。そこに歌に深入りしすぎない伊東ゆかりが歌うことで、聴き手は
照れることなく受け容れることができた。これが三人娘のお仲間、園マリが
あのねっとりした歌唱で歌っていたら発禁処分になっていたかもしれない。
いや、マジで。
アレンジャーの上柴さんもそういったゆかりさんの特質を充分理解し、尊重
して、ジャズなんだからもっとスポンティニアスな化学反応を、という方向
にはもっていかなかったようです。
この曲の間奏もピアノできっちり8小節でした。
3. 小指の想い出
この曲のアレンジがいかに大きく変わったかという説明に、ゆかりさんは
まず従来の歌謡曲バージョンでさわりを歌います。
「これは、『ニキビの想い出』といった感じ。今回はもっと大人っぽく変え
てみたんですよ・・」と言ってニューバージョンとなります。
そこで管理人さんがジャジーなソロをルバートでバリバリッと弾いて、
インテンポになったところで、伴奏だけ聴くとまるで「ブラック・コーヒー」
といった感じになります。でも、ゆかりさんはさすがにペギー・リーでは
なく、「ベッドでタバコは吸わないで」くらいの雰囲気で歌います。
間奏は再び管理人さんで、このギターが実に格好いい!
しかし4小節だけ・・(泣)。でもオブリはそのあともがんがん入れていて、
ひとまず満足。
4. イパネマの娘
5. ウェン・ユア・スマイリン
(4)はお喋りを入れながらの客いじりタイム。幸か不幸か、私と連れのダッチ
はど真ん前の席(ゆかりさんから1m!)だったため、
「男同士ふたりだけで? 寂しいわね」とからかわれてしまった。
(5)はメンバー紹介も兼ねてソロ交換をするセッション風の展開で、ようやく
ジャズのライブらしくなってきました。しかし、ゆかりさんはあくまでも
品が良く、けして姐御ふうではなくやさしいおねえさんタッチ。
6. 映画音楽メドレー(怒濤の20曲メドレー)
ひまわり/シェルブールの雨傘/男と女/シャレード/ムーン・リバー
(ティファニーで朝食を)/ピンクの豹/子象の行進(ハタリ)/
ロシアより愛をこめて/ゴールド・フィンガー/第三の男/男はつらいよ
/チム・チム・チェリー/ハイ・ホー(白雪姫)/星に願いを(ピノキオ)
/チキチキ・バンバン/スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドー
シャス(メリー・ポピンズ)/80日間世界一周/
アズ・タイム・ゴーズ・バイ(カサ・ブランカ)/エデンの東/慕情
これこれ、今回書きたかったレポートは! すごいでしょう!
なんとこの20曲を5分以内のサイズにまとめてるんだから!
ここではゆかりさんはお休みで、カルテットだけの演奏なんですが、なんで
こんな大変なことやったんだろう? これだけの曲がめまぐるしくメドレー
するんだから、当然みんな楽譜通りに、アレンジ通りに一糸乱れぬように
演奏しなくてはいけないわけです。アドリブ一切無し!
しかもけっこう速いテンポでギターやピアノがユニゾンする曲もあったり
して、大変な読譜力、演奏力が要求されます。
いや〜、プロってすごいな!それに大変だなーーっ!
それにしても演奏後のゆかりさんのトークからみて、彼女も相当な映画通
ですね。
まるで『題名のない音楽会』のような楽しいコーナーではありました。
管理人さんたちカルテットのみなさん、お疲れさまでした。
7. アズ・タイム・ゴーズ・バイ
先ほどのメドレーの中にあった曲ですが、ゆかりさんのお気に入りという
ことで、あらためてボーカルバージョンで。
8. ヴァケイション VACATION
ここでお知らせ。管理人さんが先日、熊本と旭川に仕事で行かれたのは、
BBSの皆さんだったらご存知ですよね?
あれはNHK BS2で放送予定の『BSポップス・コレクション』という番組の
収録だったらしいのです。出演は伊東ゆかりさん(司会も?)グッチ裕三
他、大勢の歌手とこの上柴カルテット。
熊本収録分は5月31日(土)21:00〜、旭川収録分が7月26日(土)21:00〜
に放送とのことです。
で、その紹介も兼ねて、番組のテーマ曲でもあるらしい「Vacation」の
歌と演奏になったわけです。会場に来ていたNHKの高山テツヤアナウンサも
ステージに引っ張り上げて、お客も参加しての合唱タイムとなりました。
でも、ここであんまりバラさないほうがよかったかな? 管理人さんは
あまり気に入った仕事じゃないみたいだから・・。怒られちゃうかしら?
(筆者注:この箇所全文削除OKです)
9. 無縁坂
10. いい日旅立ち
これ、とってもいい出来でした!原曲のイメージをがらりと変え、急速
テンポのサンバリズムにアレンジが施され、イントロ、フュージョン調の
シングルノートバッキング、間奏と管理人さんのギターが大活躍します。
11. SWEET MEMORIES
松田聖子のこの曲はオリジナルがジャズバラードスタイルですが、今度
は逆にジャズから離れてアレンジされていました。イントロはサティ風の
妖しいピアノアルペジオ(すんません、適当に言ってます。そんな感じと
いうことで・・・そのへん詳しくないんすよ)で始まり、間奏から急遽
ハチロクのブルース調となり、管理人さんのブルースフィーリングたっぷ
りの渋いギターが堪能できます。この曲はCDでも管理人さんがギターを
担当しています。しかしL5でこういう曲を弾くとエリック・ゲイルっぽく
なりますね。でも、管理人さんのギターのほうがカラフルで好みです。
12. 百万本のバラ
これは現在、ゆかりさんがイチ押しでプッシュしている大事なナンバー
ということでしたが、加藤登紀子あたりが歌いそうな曲調ですね。
やっぱり、ジャズでもポップスでもないですね。管理人さんは余計なこと
は一切やらず、淡々とカッティングに専念していましたが、当然のことな
がら抜群の安定感。こういうふうにやると歌手に喜ばれるんですね。
途中、移調する箇所があるんですが、私はバックでコードを弾いていて
そういうところにくると、「移調だよね。忘れてないよ、えらいでしょ?」
とついつい一段と大きな音で弾いてアピールしがちです。
・・・バカなわたくしごとでした。
13. ス・ワンダフル
ラストはまたまたジャズ・スタンダード。ジャムセッション風に
「Aトレイン」あたりも引用しながら楽しく終わります。
しかし、さきほど書いたように今回の席は真ん前で、ゆかりさんの立ち
位置のすぐそばだったんですが、ちょっと困りました。
ゆかりさんの目線の中には必ず私が入る位置関係で、しばしば彼女と目
が合うんです。それはいいんだけど、管理人さんのギタープレイを見よう
とすると、ゆかりさんにそっぽを向いたようになってしまう。
でも、できれば私はライブのあいだ中ずっと管理人さんの指をみつめて
いたいのです。 だから、ゆかりさんの目がそれた瞬間、横目で必死に
管理人さんを盗み見するという案配で、ある意味とっても疲れたー!
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