Mr,エンペラのライヴレポート

JJazz Guitar Duo 大磯すとれんじふるうつ
2004年7月24日(土)
Gt:直居 隆雄 Gt:萩谷 清


思いのほか早く実現してうれしいかぎりの二人の再ジョイント。
改めてギターデュオの楽しさ、そして直居隆雄、萩谷清のすばらしさ、
凄さを実感させられたライブでした。

■第1セット
1. オール・ザ・シングス・ユー・アー
  「なにからやろうか?」「えーとねぇ・・」などと言って始まったわり
  にはいきなり全開バリバリの選曲ですね。
  管理人さんがリード、直居さんがバッキングでスタート。 しかし、直居
  さんのコードワーク、ベースランをまじえたバッキングのいきのよさは
  ただごとではないですなー。さすがジャズ歴ウン十年のキャリア、オーソ
  ドックスさをつきぬけた肉声の凄まじさがある。 かたや、これもまた
  恐ろしいテクニックを駆使してとばす管理人さん。アナーキーともいえる
  フレーズづかいなのですが、とてもきちんと聴こえる。
  やはりジャズ界の先輩直居さんの貫禄のがぶり寄りか・・って勝手に対決
  させてどうする?

2. ワルツ・フォー・デビー
  RYOさんの念願のリクエストが叶ったこの曲。直居さんが鎌倉ダフネでも
  演奏していた得意曲です。当然テーマは直居さんから、と思いきや、この
  曲も萩谷師匠のリードで。 なるほど、ここすとれんじふるうつは師匠の
  ホームグラウンド。 あえて直居さんがサブにまわるというのは、こうい
  った場合のゲストの作法というものなんでしょうか。
  ビル・エバンス作になるリリカルなワルツ曲。直居さんは自身の演奏の時
  よりやや暴れ気味なセッション曲に仕向けています。曲ファンのRYOさん
  の好みに沿った演奏になっているか、やや心配ではありましたが私にはと
  ても面白かった。

3. エスターテ
  鎌倉ダフネ、そして前回の大磯にひきつづいて演奏された直居さんのフェ
  バリット。 
  萩谷師匠のカデンツァから始まるのですが、ここで「冬のソナタ」のテーマ
  をちょっと披露。 師匠がヨン様ファンとは知らなかった。
  冬じゃなくてエスターテ(夏)ですってば・・・。
  テーマに入ると、直居さんのエロチックともいえるメロ弾きで魅了させら
  れます。定評ある師匠のボサノババッキングとあいまってのベストパフォー
  マンスでした。
  あっ、ちなみに師匠の髪はボサノバではありませんでした。
  (すみませんこのダジャレ、はまってしまったんですよ)

4. アイ・クッド・ライト・ア・ブック
  ハート&ロジャースのペンになるミュージカルタッチの楽しい曲。
  (ま、本当にミュージカルの曲なんでしょうけどね・・)
  ジョージ・ベンソンもアルバム『Tenderly』でやっていましたね。

■第2セット
1. ボディ・アンド・ソウル
  セカンド・セットのスタートは二人のソロ・ギター・コーナーから。
  先行は萩谷師匠から。「これやって、いい?」と直居さんから了解をとって
  いましたが、ギタリストが取り合いをする人気曲なのか? えらく難しい
  ナンバーなのに。 この曲は中牟礼さんとの銀座BRBでも演奏された曲。
  師匠、新定番ですね?
  演奏が終わって、直居さんが「いやー、改めてソロ・ギターってエロっぽく
  ていいもんだね。また、萩谷のギターがエッチでいい」と誉めると、
  師匠は何を勘違いしてか、「そうですよ、オレはエッチですよ!」と
  開き直っていた。 そうとうエッチには自信があるようだ・・・。

2. ユー・アー・マイ・エヴリシング
  これは直居さんのソロギター。 直居さんはちっともエッチじゃなく、
  暴れん坊のいたずらっ子のような元気なパフォーマンス。

3. ジャイアント・ステップス
  む、この曲は今月の始め、萩谷・伊藤・市原トリオ(Trio de IHI)で
  初聴きしたばかりのコルトレーン・ナンバー。 
  しかし、今日は直居さんが持ち寄った曲の様子。偶然の一致なのでしょうか?
  ギターデュオならではのコラボレーション、応酬が堪能できた素晴らしい
  演奏でした。

4. ビリーズ・バウンス
  何かブルースをといった感じで、「何をやろうか?」と始まった曲。
  「ブルースだとこれになっちゃうんだけど・・」と師匠がバツが悪そうに
  言ってます。いつもこの曲じゃなくてもっと珍しい曲を提案したかったん
  ですね?
  しかし演奏が始まると、直居さんが「こいつブルースうめーなー」という
  顔をして師匠のほうを見やっていたのが印象に残りました。ふふふ。

5. サマータイム
  これ、私のリクエストでした。 泣きのギター、泣かせのギター曲。
  やはり、デュオというのは競争意識がはたらくものか、いつにもまして
  極上のフレーズがとびだしてくる! そして直居さんもあきらかに刺激を
  受けた様子で、これまた必殺のフレーズを連発・・・ああ、素晴らしい!

6. サマー・ナイト
  おお、これは珍しい! ジム・ホール、ジョー・パスなどけっこうギタリ
  ストにとりあげられているナンバーですが、実際ライブではあんまり演奏
  されていないんじゃないかな? けっこう気怠い、妖しげなメロを持つ曲
  なのですが、二人の演奏はむしろカラッと、バリバリと、ラスト・ナンバー
  に相応しい仕上げとなりました。

(おわり)